フルメタルとプラスティックについて

 フルメタルヨーヨーとプラスティックヨーヨー、それぞれの特徴について解説するコーナーです。難しい話は極力避けてざっくりお話しします。


フルメタルヨーヨーとは

 アルミなどの金属を切削成形して作られるヨーヨーのこと。単一素材で作られたものを「モノメタル」さらに重い別の金属パーツを取り付けて回転力を増強したものを「バイメタル」とよびます。

フルメタルのいいところ

工業製品感がある

 ボディ全体が金属で出来ているのでオモチャというよりは工業製品という感じのルックスをしています。ヨーヨーを知らない人に見せるとびっくりされることもしばしば。

 

 多くの場合、表面にはアルマイトという酸化被膜処理が施されています。未処理のアルミのように光沢がくすまないので常にピカピカの状態を保ちます。未処理のものは未処理のもので「磨く」楽しみがあるという人も。

 

 高めのモデルは性能だけでなく見た目の処理にも力が入れられています。オトナな雰囲気が漂うヨーヨーは所持する喜びもひとしお。

性能が高い

 高い精度で加工されるフルメタルヨーヨーはプラスティックヨーヨーよりもブレが少なくなる傾向にあります。ブレが皆無のヨーヨーはトリック中の回転ロスが少ないという優位性を持つほか、まるで空中で静止しているような澄んだプレイ感覚を我々に与えてくれます。

 

 プラスティックよりも比重が高く、型に素材を流し込んで作るものよりも凝った形状に加工できるので回転体としての性能が高くよく回るという特徴もあります。プラスティックヨーヨーだとスリープが足りなくなるトリックもフルメタルなら出来るようになったり。フルメタルにはプレイヤーの腕を底上げしてくれる力があるのです。

劣化につよい

 プラスティックヨーヨーは気温や経年によってボディが劣化したり割れたりすることがありますが、フルメタルならそういう心配がありません。きちんと保管し、メンテすればいつでも新品同様の回転を見せてくれます。

 

フルメタルの弱点

危ない

  金属の塊なので体やモノにぶつけた場合プラスティックよりも大きな事故・怪我につながります。ある程度ヨーヨーの扱いに慣れてから手を出すのが無難と言われるのは安全面を考慮してのことなのです。

キズが目立つ

 アルマイト加工されているヨーヨーの場合、表面が削れると金属の地肌がむき出しになるので結構目立ちます。削れ方によっては手を切るほどのバリが出ることもあるので、そのときはヤスリなどで修正する必要があります。

壊れるときは壊れる

 金属とはいえ大きな力が加われば壊れます。軸を曲がって入れたままボディを締めたり、過剰に締め込んだりすると一発でネジがだめになって使い物にならなくなります。床にぶつけたりして軸周りが歪んでしまった場合、修理のしようがないブレが出てしまうこともあります。

価格が高い

 3000円程度で購入できる安価なモデルも存在しますが殆どの場合5000~数万円という価格になっています。買いそろえるにはそれなりのお金がかかりますし、壊れた時の心のダメージも大きめです。


プラスティックヨーヨーとは

 ボディ全体がプラスティックで出来ているヨーヨーのこと。プラモデルのように樹脂を型に流し込んで作るものもあればフルメタルのように塊を削り出して作る高精度なものもあります。リム(ふち)に金属のパーツを取り付けて回転力を増強したものを「金属リム」ボディの内側に取り付けたものを「インナーリム」「ウエイト内臓」とよびます。

プラスティックヨーヨーのいいところ

オモチャ感がある

 「オモチャ」というヨーヨーの本質を体現したかのようなオモチャ感あふれるルックスはオモチャ好きな人、かわいいもの好きな人から支持を得ています。手に持った時の軽い感じ、柔らかい感じもプラスティックならでは。

安全性が高い

 あくまで金属の塊(フルメタルヨーヨー)と比べて、ということになりますが安全性は比較的高めです。デザインもフルメタルほど鋭角ではないものが多く存在します。初心者~中級者が使うヨーヨーにふさわしい素材といえるでしょう。

価格が安い

  安いものは1000円以下で購入できるほど安価です。色々なヨーヨーを使ってみたい人、たくさん集めて飾りたい人に向いています。壊れてしまった時の買い直しハードルが低い点もメリットのひとつ。

修理・改造がしやすい

 ハンドドリルなどの軽工具で加工できるので自分なりの改造を施したり、壊れてしまった時に修理がしやすいという特徴があります。軸がボルトとナットで構成されているヨーヨーの場合、軸が曲がってしまっても市販品に交換するだけですぐに元通りになります。塗装や染色などのデコレーションがしやすい点もプラスティックヨーヨーの大きな魅力です。

十分なポテンシャルがある

 競技ヨーヨーのセオリーを踏まえて設計されたモデルは上級トリックや大会での使用に耐えるポテンシャルを持っています。金属リムやフルメタルが主流となっている中、プラスティックヨーヨーを使って世界チャンピオンに輝く選手もいるくらいです。

プラスティックヨーヨーの弱点

性能が低い

 いきなり矛盾したことを言いますが…近いサイズや形状、重量のフルメタルと比べるとどうしても回転力が低めです。自分の実力よりも上のレベルのトリックに挑戦する時はスリープが持たないと感じることがあるでしょう。メタルほどの「底上げ力」はありません。

 また金型で作るヨーヨーの場合、切削成型のプラスティックヨーヨーやフルメタルよりもブレが出やすい傾向にあります。ブレ無しじゃないとイヤ、という人には合わないモデルも存在します。

劣化する

 気温の変化や経年によってボディが割れることがあります。使わずにしまっておいたヨーヨーでもいざ使おうと思ったら割れていたなんてことも。作られてから時間が経っているほど劣化による故障のリスクは増加します。またパーツクリーナーなどの溶剤によって化学的に割れてしまうこともあります。

衝撃に弱い

 金属パーツを搭載する関係でボディが薄く作られているヨーヨーは衝撃に弱く、床などにぶつけるとボディがパックリ割れてしまうことがあります。

金属パーツに負ける

  例えばベアリングが曲がったままボディを絞め込んでしまった場合、フルメタルなら違和感を感じて手が止まるところをプラスティックだとそのまま締めこんでしまってボディが削れてしまうことがあります。


特徴と魅力を理解して楽しもう

 ヨーヨーの2大ジャンルである「フルメタル」と「プラスティック」はそれぞれ異なる特徴と魅力を持っています。あなたがどちらに惹かれていくのかはわかりませんが、少なくともどちらか一方が優れているというものではありません

 

  技術の粋を集めたフルメタルの性能を存分に楽しむのもいいでしょう。

 

 プラスティックのチープ感を味わったり「縛りプレイ」的な練習をしてみるのもいいでしょう。

 

 15000円のヨーヨーを所持する喜びと満足感は1500円のヨーヨーでは得られません。

 

 同時に、1500円のヨーヨーを10個所有する喜びも15000円のヨーヨー1個では得られません。

 

 

 それぞれのヨーヨーの特徴を調べて、体感して。自分が好きだと思うポイント、情熱を注ぎたい付き合い方を模索してみてください。